令和恋日和。 ～触れられない距離に恋をして～

「……緊張してる？」

　侑が軽い口調で尋ねると、芙美は小さく笑って答えた。
「少しね」
　その声には、緊張と期待が混じっていた。侑は柔らかく笑い返し、彼女の肩にそっと手を置いた。
「大丈夫。芙美の友達なら、俺もすぐに打ち解けられると思う」

　その言葉に、芙美の胸の奥がじんわりと温かくなった。侑の自然体な態度が、彼女の緊張をそっと解きほぐしていった。

　カフェのテーブルを囲むと、芙美の友人たち――美咲と彩花が、明るく声をかけてきた。

「はじめまして、三浦さん！ 噂は聞いてますよ～」
　美咲がにこやかに言うと、彩花も笑顔で続ける。
「芙美が話してた通り、めっちゃ落ち着いてる雰囲気ですね！」
「……ああ、よろしく」