甘く苦く君を思う
「あっちに移動してもいい?」

イエスともノーとも言う前に彼は私を抱き抱えるとベッドに移動した。そしてあっという間に自分のきていた服を脱ぎ捨てると私に覆い被さってきた。
そしてさっきまで入れていた服の中にまた手を入れ始めた。
上から下へと直接彼に触れられると私の体は思わず反応し体を反らしてしまう。そのタイミングを見ていたかのように彼は下着のホックを緩めてしまう。下着としての機能をなくしたものと服を持ち上げると彼はやんわりと私の胸を揉みしだき始める。その手の動きに私はまた翻弄されてしまう。声が漏れそうになると彼は私の口を塞ぐ。息をするのも忘れてしまいそうなほどの深いキスに私は頭の中が真っ白になる。

「沙夜……、愛してる」

キスの間に囁かれる彼の声に私の心臓は破裂しそうなほどに強く高鳴っていた。
気がつくと一糸纏わぬ姿になっており、彼の手も唇も私を甘やかす。
均等の取れた逞しい彼の姿を見て私も彼に縋り付くように背中に手を回した。
普段の彼とは違い、どこか野生みのあるその姿にゾクゾクさせられ、私の体の芯が熱くなるのを感じる。

「俺だけの沙夜だ。愛してるんだ」

何度もそう言うと私の中に入ってきた。彼の熱を私の中で感じたと思った瞬間、何度も突き上げられるように高揚感が襲ってくる。

「昴さん。私も昴さんだけなの。愛してる」

私がしがみつくようにそう言うとこめかみにチュッと音を立てキスをしてきた。
その仕草に、んっ……と声が漏れる。
彼の甘いその表情に頭の奥がじんわりと痺れてくるのを感じる。

「沙夜が俺を知ってもずっとこのまま離れないでいてくれ」

そんな声が遠くから聞こえた気がしたが、気がつくと眠りについてしまっていた。
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