甘く苦く君を思う
その時、店の奥から小さな声がした。そちらを見ると渚が昴さんを見つけ、パッと表情を明るくしたのがわかった。
「おじちゃん!」
私が止める間もなく、渚は駆け出すと彼に飛びついた。
彼は驚きながらもしっかりと受け止め、抱き上げていた。
「あいたかった」
その言葉に彼の目が潤んだように見えた。
「俺も会いたかったよ」
ふたりの姿に私の目からもまた涙が込み上げてきてしまう。私がまず守らなきゃならないのは渚だ。
彼の腕の中にいる渚をそっと取り上げるように抱き上げると彼の顔を見た。
「ご両親は私たちとの再会をよく思わないと思う。だからそんな状態のままでこれ以上渚に関わるのはやめて。昴さんがなんて言おうと私だけでなくこの子まで傷つくことになるのは耐えられない」
私だって彼の言葉が胸を強く打った。彼の言葉を信じたい。でもそれ以上に怖かった。
やっと見つけた私たちの居場所なのに、また仕事も住むところも追われたらと考えると一歩踏み出すだけの勇気は出なかった。
彼はその言葉に顔を歪める。
「沙夜の言いたいことはわかっている。けど、もう一度だけ信じてもらえないか。もう君たちを傷つけさせることはしない。俺が守ってみせるから」
そう言うと彼は「また来る」とだけ言い、雨の中小さく手を上げると帰っていった。
「おじちゃん!」
私が止める間もなく、渚は駆け出すと彼に飛びついた。
彼は驚きながらもしっかりと受け止め、抱き上げていた。
「あいたかった」
その言葉に彼の目が潤んだように見えた。
「俺も会いたかったよ」
ふたりの姿に私の目からもまた涙が込み上げてきてしまう。私がまず守らなきゃならないのは渚だ。
彼の腕の中にいる渚をそっと取り上げるように抱き上げると彼の顔を見た。
「ご両親は私たちとの再会をよく思わないと思う。だからそんな状態のままでこれ以上渚に関わるのはやめて。昴さんがなんて言おうと私だけでなくこの子まで傷つくことになるのは耐えられない」
私だって彼の言葉が胸を強く打った。彼の言葉を信じたい。でもそれ以上に怖かった。
やっと見つけた私たちの居場所なのに、また仕事も住むところも追われたらと考えると一歩踏み出すだけの勇気は出なかった。
彼はその言葉に顔を歪める。
「沙夜の言いたいことはわかっている。けど、もう一度だけ信じてもらえないか。もう君たちを傷つけさせることはしない。俺が守ってみせるから」
そう言うと彼は「また来る」とだけ言い、雨の中小さく手を上げると帰っていった。