明治、一目惚れの軍人に溺愛されて
春のやわらかな陽射しが降り注ぐなか、私達は結婚式を迎えた。

白無垢に身を包んだ私は、緊張で胸が高鳴る。

けれど隣に志郎さんの姿を見つけた瞬間、不思議と心は落ち着いていった。

「雪乃。今日は本当に綺麗だ。」

軍服に身を正した志郎さんの言葉に、頬が熱くなる。

神前での儀式は厳かに進み、盃を交わすたびに胸がいっぱいになった。

父と母が涙をこらえて見守っている姿に、ようやくここまで来られたのだと実感する。

「このたび両家は固く結ばれ、篠宮雪乃と桐島志郎は夫婦となりました。」

神職の声が響いた瞬間、私の目から涙が零れ落ちた。

式のあと、志郎さんは私の手をしっかりと握りしめた。

「これからは、どんな時も隣にいる。戦場に立つ時も、必ず君の元に帰る。」

その言葉に、胸の奥から熱いものが込み上げる。

「私も……志郎さんを待ち続けます。ずっと。」

ふたりの未来は決して平坦ではないだろう。

けれど、連理の枝のように支え合い、比翼の鳥のように共に飛び続けることを誓った。

眩しい陽射しの下、私達は新しい夫婦として歩み始めた。

その手の温もりがあれば、どんな困難も乗り越えられる――そう信じて。


ー End -

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