この恋を運命にするために
いつも子どもっぽいってからかわれるし、普段と違うギャップを見せたい。
信士くん、早く会いたいな――。
「蘭ちゃん、本当にその人のこと好きなんだね」
「えへへ……」
「お義父さん、気にしてたよ」
「どーせ早く諦めろとか言ってるんでしょ? お前には無理だって言われたもの」
「ああ見えて案外反対してないんじゃないかな。娘を取られそうで寂しいのよ」
「そうかなぁ」
私の前ではずっと眉間に皺寄せてるけど。
「今日もめちゃくちゃ機嫌悪かったよ。私が帰らないかもしれないって言ったからだと思うけど」
「えっ……お泊まり?」
「わかんないけど! そういうことになるかもしれないなって」
流石の私も言っていて顔が熱くなる。
でも私はいくらでもずっと一緒にいたいし、万が一「まさか」があるかもしれない。
そう思ってしっかり泊まる準備をしてきてしまった。
「がっついてるって思われるかなぁ」
「私がその人だったら蘭ちゃんのこと帰したくないって思っちゃうかも」
「菜花ちゃんは優しすぎ。本音を言うと、期待してる半分不安半分なの……」
信士くんが私を心配して叱ってくれたり、自分からデートに誘ってくれたり、兄さんのこと勘違いして嫉妬? してくれたり。
もしかして私のこと? って思ったりするけど、確信は持てない。