皇太子に溺愛されすぎて、侍女から公爵令嬢になりました
「ならば――私がその道を作ろう。」

重々しい声に、場が凍りついた。

「公爵閣下……?」

セドが眉をひそめ、アルキメデスも息を呑む。

「どうやって?」

二人の問いに、公爵閣下は口元をわずかにほころばせた。

「簡単なことだ。――エリナを、私の養女にする。」

「えっ……!」

思わず声を上げた。胸が大きく跳ね上がり、視界が揺れる。

「もちろん、公爵令嬢としての教育を施す。」

その言葉に、ドキドキと胸が逸って止まらなかった。

私が、公爵閣下の養女に?

それはつまり――公爵家の令嬢として認められるということ。

侍女の身分では決して届かなかった皇太子妃への道が、目の前に開けていく。

セドは驚きのあまり言葉を失い、アルキメデスは唇を引き結ぶ。

そして私は……抑えきれぬ希望に胸を震わせていた。
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