皇太子に溺愛されすぎて、侍女から公爵令嬢になりました
「では、誓いの言葉を。」
 
セドは私の前に立って、両手を握る。

「私、セドリック・ルーベンスは、エリナ・フォン・グランディールを妻とし、一生愛し抜く事を誓います。」

それは誰よりも力強い、宣言だった。

「では新婦。」

私は、セドに向かって顔を上げた。

「私、エリナ・フォン・グランディールは皇太子、セドリック・ルーベンスを夫とし……」

想いが溢れる。ようやくここまでたどり着いた。

「一生……愛し抜く事を誓います。」

指輪がはめられた瞬間、鐘が鳴り響いた。

セドは私を抱き寄せ、そっと唇を重ねる。

「エリナ。もう誰にも渡さない。永遠に俺の妃だ。」

「はい、セド……」

喝采と祝福の声に包まれ、私たちは抱き合った。

侍女だった私が、公爵令嬢となり――そして今、皇太子妃として愛する人と結ばれた。

涙があふれ、微笑みの中で私は心から願った。

――この幸せが、永遠に続きますように。
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