残念令嬢、今世は魔法師になる
 魔法学の授業では、基本的な火、水、風、土といった魔法に加えて、応用魔法についても紹介された。
 結局私はなぜ氷魔法が使えたのか、いまだにわからない。水魔法を応用した高度な魔法で、上級生が使える程度ということをリベラが教えてくれた。
 自分でも、いつ使えるのかはっきりしないので、少し怖いところもある。

 あと、授業では絶対に習わないであろう逆行魔法については、院長先生から他言しないように言われている。ということは、あまり使ってはいけない魔法なのだろうと思う。
 このことはリベラには言えない。そしてノエインにも言っていない。もしかしたらフェデルから聞いて知っているかもしれないけれど。
 
 わからないことがたくさんある。
 だけど、それが今は楽しくてたまらない。
 私は魔法について、もっと学ばなければいけない。

「ミレア・エヴァン。魔力値35」

 実技授業のとき、エメリア先生の声に私は落胆した。あきらめという気持ちもある。
 毎度のことながら、私の魔力値は低い。

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