制服世代
「英玲奈、おはよー」

「あ、今日も凝った髪型してるじゃん。かわいー!」

数人の友達が私の席に寄ってきた。

「そのヘアアレンジ、どうやるの?私にも教えてよ」

「英玲奈はいいよねぇ。見た目にコンプレックスなんてないでしょ?」

ありがたいことに、友達は大きな声でそう言ってくれる。

もっと言って、もっと言って!

「そんなことはないけどさぁ⋯⋯麻美にもやってあげる!」

親友の麻美を自分の席に座らせ、自分と同じ髪型にする間、ずっとみんなで騒いでいた。

「英玲奈っていい奴だよねぇ。黙ってたら美少女なのに、ちっとも気取らない⋯⋯っていうか、ガサツだし」

「あ、そういうこと言う?じゃあ、アンタの秘密みんなにバラしちゃおうかな」

「やだ!すいませんでした!英玲奈様は完璧な美少女です!これでいい?」

「ん?よく聞こえなかったから、もう一度言って」

「だからぁ、英玲奈は完璧な美少女だってば!」
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