初恋相手に再会したら、恋の続きになりまして
約束通り、仕事の打ち合わせが終わったら、少し落ち合うことにした。

神田滉星。
すらりと背が高く、いつも周囲には男友達がいる。
高校生の頃も、そんな余裕のある態度が格好よくて、理世はつい見惚れたものだった。

そして、二人は付き合った。

待ち合わせをして、毎日一緒に帰る日々。
公園のベンチで肩を寄せ合い、誰にも見えないように手をつないで、こっそりキスをした。
あのときの甘くて、少しドキドキする時間が、心の奥底で鮮やかに残っている。

大人になった今も、彼の歩く姿や仕草を見るだけで、昔の記憶がふわりと顔を出す。
変わったようで、変わっていないな。
理世は心の中で微笑む。
フォーマルなスーツ姿でも、無意識に背筋がピンと伸びるあの感じ。
昔の少年らしさが、ほんの少しだけ残っているところが、たまらなく魅力的だった。

「……理世、変わらないな」
神田の低く落ち着いた声に、理世は軽く微笑む。
「……あなたも」


短い言葉だけど、心の中では、ゆっくりと、確かに動き始めていた。
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