初恋相手に再会したら、恋の続きになりまして
二人は夕方、再びあの海辺のカフェバーに向かった。

「こんばんは」
理世がそう挨拶すると、オーナーはすぐににこやかな笑顔を見せた。
「お、久しぶり!」

ライムもいつものように尻尾を振りながら駆け寄り、二人を迎える。
特に理世にべったりと寄り添い、まるで「お帰り」と言っているかのようだった。
滉星はそんな様子を微笑ましそうに見つめながら、少しだけ焼きもちを焼く。

オーナーもライムの反応に目を細め、「いやあ、ライムも理世さんが来るの楽しみにしてたみたいだな」と茶目っ気たっぷりに言った。

理世は犬の頭をなでながら、自然と笑みがこぼれる。
「相変わらず、看板犬の仕事も抜かりないね、ライム」

滉星はその横で、理世の笑顔を見つめ、心の中でそっと呟いた。

「やっぱり、理世の笑顔は特別だ…」
< 75 / 79 >

この作品をシェア

pagetop