初恋相手に再会したら、恋の続きになりまして
二人はテーブルに腰を下ろし、いくつか食べ物と飲み物を注文した。

「これ、美味しそうだね」
理世は笑顔で料理を見つめ、滉星も隣で微笑む。

オーナーはそんな二人を見ながら、興味津々に尋ねた。
「ねえ、君たち二人のなれそめを教えてよ」

理世は一瞬照れたように顔を伏せたが、滉星がそっと手を握る。
「……高校時代の初恋なんです」

オーナーは目を丸くして、にやりと笑った。

「ほう、初恋か。それで今も一緒にいるんだな」

ライムも理世の膝の上でしっぽを振り、二人の距離の近さを感じ取っているかのようだった。

理世は少し顔を赤らめながらも、穏やかに滉星を見上げた。

「高校生の頃はお別れしちゃったんですけど、なんだかんだで再会しまして…」

滉星は理世の語る思い出を聞きながら、微笑んで頷いた。

「懐かしいな」

オーナーも楽しそうに聞き入って、場の空気は柔らかく、温かいものに包まれた。

そのとき理世は改めて思う——

「私の初恋は、幸せだな……」

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