桃果の契り 才人妃は皇太子に溺愛されて
翌月、医師の診断が下った。

「間違いありません。柳妃様のお腹には、新しい命が宿っております。」

その言葉に、胸が熱くなる。

「本当に……?」

煌が駆け寄り、私を強く抱きしめた。

「小桃っ!」

その声は喜びに満ちていて、思わず私の目にも涙が滲んだ。

「ああ、小桃……よくやった!」

煌は私の肩を抱き寄せながら、両手で私の腹をそっと撫でる。

「俺の……初めての子供だ。」

その声音に、震えるほどの愛情と歓喜が込められていた。

「あなたの子供が……産まれるのね。」

胸を張って言うと、煌はさらに私を強く抱きしめた。

「そうだ。俺と小桃の子供だ。大切に育てよう。」

その日を境に、煌はますます私を離さなくなった。

一歩外へ出るのも侍女に支えさせ、食事や休息まで細かく気遣うようになったのだ。
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