桃果の契り 才人妃は皇太子に溺愛されて
「小桃! 死ぬなんて言うな!」

煌が涙をにじませ、私の手を強く握りしめる。

私は必死に呼吸を整え、彼の瞳をまっすぐに見つめた。

「煌……もし私の命が尽きても、この子は必ず生まれます。」

「やめろ! そんなことを言うな!」

震える声を遮って、私は腹に手を添えた。

「この子は……龍神の生まれ変わりなのです。」

煌の目が大きく見開かれる。

「夢で告げられました。『神の子を授けよう』と……。だから、この子は必ず……この世に生まれてきます。」

押し寄せる痛みに体が震える。

それでも、私は涙を堪えて笑った。

「私の命を捧げても、この子を守ります。」

「小桃っ!」

煌は絶望の声を上げ、私を抱きしめた。

「そんな覚悟はいらない! おまえも子も、両方守る! それが俺だ!」

彼の必死の言葉に、胸が熱くなる。

(煌……どうか、共に生きられますように……)
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