桃果の契り 才人妃は皇太子に溺愛されて
「やっと抱ける……」

煌の吐息が耳元に落ちた。

夜着を脱がせられるのは、いつぶりだろう。

熱い指先が私の素肌を撫で、全身が痺れる。

「龍明が起きるから、声は控えないとな。」

そう言いながら、口づけで私の声を塞いでくる。

「んっ……ふぅ……」

唇を塞がれ、息苦しいほどに愛を注がれる。

「小桃……君の体、最高だ……」

耳元で囁かれた瞬間、胸の奥が甘く震えた。

久しぶりの肌の温もり。

彼の腕の力強さに、私はただ身を委ねるしかなかった。

「小桃……いくよ。」

熱を孕んだ低い声に、体の奥まで震える。

私は彼の肩にしがみつき、唇を噛んで声を殺した。

すぐ隣では、龍明が静かに眠っている。

それでも煌の熱に、私は我を忘れていった。
< 147 / 148 >

この作品をシェア

pagetop