桃果の契り 才人妃は皇太子に溺愛されて
「煌、お願い……もう来ないで。」
震える声で告げた瞬間、胸の奥から熱いものが込み上げてきて、涙がこぼれ落ちた。
「どうして?」
煌の瞳がまっすぐに私を射抜く。
「私は……皇太子様の妃なのよ。恋をするなんて、許されないの……。」
自分で口にした言葉に、さらに胸が締めつけられた。
次の瞬間、強い腕に引き寄せられる。
「恋してはいけないなんて……誰が決めた?」
低く響く声が耳元に落ちる。背筋が震えるほど近くて、苦しいのに、離れたくなかった。
「煌……」
名を呼ぶだけで、涙が頬を伝っていく。
彼は優しく髪を撫で、そして耳元で囁いた。
「また来る。君に会いに。」
言い置いて、何事もなかったかのように部屋を後にする背中を、私はただ呆然と見送るしかなかった。
期待するなんて、どうかしている。
そう言い聞かせても、次に戸を叩く音を待ってしまう自分が、何より恐ろしかった。
震える声で告げた瞬間、胸の奥から熱いものが込み上げてきて、涙がこぼれ落ちた。
「どうして?」
煌の瞳がまっすぐに私を射抜く。
「私は……皇太子様の妃なのよ。恋をするなんて、許されないの……。」
自分で口にした言葉に、さらに胸が締めつけられた。
次の瞬間、強い腕に引き寄せられる。
「恋してはいけないなんて……誰が決めた?」
低く響く声が耳元に落ちる。背筋が震えるほど近くて、苦しいのに、離れたくなかった。
「煌……」
名を呼ぶだけで、涙が頬を伝っていく。
彼は優しく髪を撫で、そして耳元で囁いた。
「また来る。君に会いに。」
言い置いて、何事もなかったかのように部屋を後にする背中を、私はただ呆然と見送るしかなかった。
期待するなんて、どうかしている。
そう言い聞かせても、次に戸を叩く音を待ってしまう自分が、何より恐ろしかった。