桃果の契り 才人妃は皇太子に溺愛されて
「煌、私……あなたが好き。」

胸に溜め込んでいた想いが、とうとう堰を切ったように溢れ出した。

一瞬の沈黙。返事が来るまでの心臓の鼓動が痛いほど響く。

「小桃、俺も君が好きだ。」

耳を疑った。信じられない言葉が、確かに私のために告げられたのだ。

「……本当に?」

涙がにじむほど震える声で問い返すと、煌は真っ直ぐに私を見つめて頷いた。

「本当だよ。一緒に桃を食べたあの日から、君に会いたくてたまらなかったんだ。」

その告白に胸が熱くなり、私は思わず彼を抱きしめた。

けれど、すぐに不安がこみ上げてしまう。

「でも、私……皇太子様の妃だから。この恋は、許されない……。」

途切れ途切れに告げると、煌は強く私の肩を抱いた。

「心配するな。何とかする。小桃の想いは、俺が全部受け止める。」

その言葉は誓いのように響き、次の瞬間、温かな口づけが私の唇に降りた。

甘く切なく、胸が張り裂けそうなほどの口づけだった。

私は目を閉じ、ただ彼の愛を受け入れた。
< 24 / 148 >

この作品をシェア

pagetop