桃果の契り 才人妃は皇太子に溺愛されて
そして明け方。
かすかな鳥の声が聞こえ始めたころ、煌は静かに体を起こした。
「……帰るのね。」
私はまだ彼の体を抱きしめていたかった。
温もりが離れてしまうのが、怖かった。
「小桃……俺……」
煌が何かを言いかけ、言葉を飲み込む。
「いや、いずれ分かることだ。」
意味深な一言を残し、彼は視線を逸らした。
「えっ……?」
問い返そうとしたときには、もう煌は寝台から離れていた。
衣を整え、背筋を伸ばしたその姿は、ただの武人にしてはあまりにも気高く見えた。
「また来る。」
短く約束を告げて、煌は部屋を出て行った。
扉が閉まる音が響き、部屋に静寂が戻る。
私は胸に残る温もりを抱きしめながら、深く息を吐いた。
――ああ、私はもう戻れない道に進んでしまったのだ。
禁じられた恋と知りながら、心も体もすでに彼に捧げてしまった。
かすかな鳥の声が聞こえ始めたころ、煌は静かに体を起こした。
「……帰るのね。」
私はまだ彼の体を抱きしめていたかった。
温もりが離れてしまうのが、怖かった。
「小桃……俺……」
煌が何かを言いかけ、言葉を飲み込む。
「いや、いずれ分かることだ。」
意味深な一言を残し、彼は視線を逸らした。
「えっ……?」
問い返そうとしたときには、もう煌は寝台から離れていた。
衣を整え、背筋を伸ばしたその姿は、ただの武人にしてはあまりにも気高く見えた。
「また来る。」
短く約束を告げて、煌は部屋を出て行った。
扉が閉まる音が響き、部屋に静寂が戻る。
私は胸に残る温もりを抱きしめながら、深く息を吐いた。
――ああ、私はもう戻れない道に進んでしまったのだ。
禁じられた恋と知りながら、心も体もすでに彼に捧げてしまった。