桃果の契り 才人妃は皇太子に溺愛されて
「……分かった。」

煌は小さく息を吐き、私を見つめた。

「それで小桃を守れるのなら、従おう。」

胸が締めつけられる。彼はきっと、私の不安を受け入れてくれたのだ。

けれどその瞳は揺るがない。

「でも、覚えていてほしい。俺の心は、いつも小桃にある。」

「……嬉しい。」

その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱く震えた。

唇が重なり、甘い夜が始まる。

重なる肌。

耳元で落ちる吐息。

ひとつひとつが甘美で、私を絡めとって離さない。

「小桃……君だけだ。」

その囁きとともに、体がびくりと震えた。

煌の熱が一気に私を貫き、支配していく。

「ああっ……煌……!」

「もっと……もっと小桃が欲しい。」

彼の欲望は止まることなく、夜は果てしなく続いた。

幾度も幾度も求められ、抱かれ、囁かれる。

――私が皇太子の唯一の妃だという証のように。
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