クズなキミからの不適切な溺愛
(なにこれ……)
(気持ち悪い)
和馬がなぜいまだに私に執着してくるのかわからない。
高梨さんとうまくいっていないのかもしれない。
でもどんな理由があったとしても和馬とヨリを戻す選択肢はない。
私はすぐに『二度と連絡しないで』とだけ送ると和馬をブロックする。
(これでよし、と)
「光莉さーん、タオルある?」
私は浴室から聞こえてきた吉良くんの声に、すぐに返事をする。
「いま持っていくね」
「取りに行きますよ」
「馬鹿ね、丸見えでしょっ」
彼のククッと笑う声が聞こえて私も口元を緩めながら、バスタオルを抱えて浴室に向かう。
──この時の私はまだ気づいていなかった。
忍び寄る不穏な音に。