クズなキミからの不適切な溺愛
「……そうだな。君に任せて、詳細が分かり次第上に報告しよう」

「ちょっと課長! こんな奴の言うことを間に受けて任せるなんてどうかしてますよ!」

美蘭のその言葉に課長が厳しい眼差しを向けた。

「口を慎みなさい。少なくとも彼はあなたにそのように呼ばれる人でない」

「……っ、何で……」

「あと悪いが詳細がわかるまで出社は控えて欲しい、以上だ」

課長の言葉に皆がそれぞれのデスクに戻っていく。

「新名さん、いこう」

「うん」 
 

私は吉良くんと一緒に席に戻る。
すると、すぐに彼は小声で謝罪した。


「遅くなってごめん、大丈夫?」

「大丈夫だよ。ありがとう」

「俺、システム関係詳しいので、システム部と連携してすぐに送信者特定しますね」

「……吉良くんには助けてもらってばっかりだね」

「そんなことないですよ。それに今の段階でこれが嘘だとみんなわかってますから。大丈夫、すぐに明らかにしてみます」

「うん……」

美蘭は課長のデスクの横で暫く恐ろしい形相で肩を震わせていたが、帰る準備を始める。

(……まだ何も終わってない)

(あなたがなぜここまでするのか)

(私を憎むのか)

そして美蘭はこちらを見ることなく鞄を手にすると、黙って事務所から出て行った。
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