クズなキミからの不適切な溺愛
「って気が早いですけどね。でもなんかいいなって。こうやってると一緒に住んでるみたいで」

「……そう、だね」

「いつでも住みますよ? まぁ、もれなく《《食べます》》けど」  

彼の含みを持たせた意地悪な顔に《《何を》》と聞くまでもない。

「もう、そんなことばっかり言って」

「あはは、怒った光莉さんも結構好きなんですよね」

彼はお箸をテーブルに並べるとグラスとお茶を取り出した。  

(でも確かに……吉良くんと一緒に住んだら楽しいだろうな)

だって料理をしているこのわずかな時間でさえも、彼と一緒だとドキドキして楽しくて幸せで満たされるから。


私はお鍋が温まったのを確認するとチキンカツを揚げていく。ジュワッと油の音がして、ニンニクの匂いが鼻を掠めて食欲をそそる。

「うまそ」

「サラダとお味噌汁もできたし、あと十分くらい待ってね。座ってていいよ」

「いや大丈夫。ちょっと揚がるまで光莉さんに言っときたいことあって」

「え? どうしたの急に」

彼が真面目な顔をすると、菜箸と油切りを持っている私の横に並ぶ。

「あの驚かないで聞いてほしいんすけど……」


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