クズなキミからの不適切な溺愛
※※

俺がシャワーを浴びて、黒いスウェットを着てリビングに行くと光莉さんが目を輝かせた。

「わぁ、似合ってるー。可愛い!」

「え? そんな似合ってます?」

あのあと光莉さんの家に泊まることにした俺は、光莉さんが用意したというスウェットを貰い喜んだのも束の間、それが愛らしいトイプードルがワンポイントのスウェットだとは思いもよらなかった。

「やっぱ吉良くんってトイプー系だよね」

「は? トイプー系ってなんすか?」

光莉さんはしっかりしているようで、時折抜けているというか天然のところがある。

そこがまた可愛らしいというか、俺の中ではシゴデキ彼女とのギャップ萌えなのだが、俺のことをトイプー系と言われるのはなんだか微妙だ。

(光莉さんには俺が子犬に見えてんのか?)

(まぁ、光莉さんのまわりを尻尾振って、ちょっかいかけてんのは事実だけど……)

しかし身長186センチの俺がトイプーのワンポイントのスウェットを着て、彼女から可愛いと言われるのはどう捉えたらいいのだろうか。

「光莉さん?」

「うーん。難しいな。トイプー系ってなんだろう……要は、癒し可愛い系?」

「俺、噛みますよ?」

「へ?」

速攻で答えた俺を見ながら、彼女が大きな目を丸くする。

「そりゃそうでしょ。いつまでも大人しく『待て』できる、可愛いトイプーなんて存在しないすから」

「それどう言う……きゃっ」

俺は同じくスウェット姿の光莉さんを抱っこすると、そのまま寝室に行きベッドに押し倒した。


「き、らくん……、あの」

「しーっ、ちょっと黙ってて」

彼女のお風呂上がりの髪の匂いに誘われるように俺は鎖骨に唇を寄せると、強く吸い付く。

「……っ」

真っ白な彼女の肌に咲いた小さな赤い花を見ながら、俺は唇を持ち上げた。

「はい。噛み跡つけときました」

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