クズなキミからの不適切な溺愛
まさか彼が仕事中に私語をするとは思わず、私はぎこちなく頷く。
「まぁ、俺は俺なんで。その、気負わずに一緒にいてくださいね」
「いや、それは……」
「あ。ちなみにデザイン賞、俺から授与しますので」
その言葉に私はハッとする。
「じゃあ、もしかして受賞知ってたの?」
「はい。でも新名さんの実力ですからね。会議では満場一致だったので」
「あり、がとう……ございます」
にこりと微笑む彼が、実は御曹司であり今日から本部長だという事実はあまりにも衝撃的で変な敬語になってしまった。
「ぷっ、新名さんしっかりしてくださいね」
そして彼は辺りを見渡してから、まるで資料を確認しているかのように装いながら、私に顔を近づける。
「来週、父親帰国するんで紹介させてください。勿論、真剣交際の恋人として」
「へ?」
「じゃあ、この数値の修正と資料差し替えお願いします」
「わ、かりました」
まだ唖然としているわたしを見ながら、彼が意地悪く唇を引き上げる。
(まだうまく飲み込めないけど)
(私の恋人は……御曹司?!)
(なにこれ……よくわかんないけど、これってなんとなく……不適切な関係のはじまり?)
私はうーんと頭を傾ける。
「どうしました?」
「なんか……上司と部下? これってなんとなく不適切ではないかと」
「ふ。真面目ですか。でも不適切ではあるかもですね。俺からの光莉さんへの言動は」
「どう言うこと?」
「ちゃんと受け取ってくださいね」
そして彼が私の耳元でささやく。
「──クズからの不適切な溺愛」
「……っ」
恩志くんが悪戯っ子のような顔で笑う。
(で、溺愛って……)
(そんなこと自分で言う?!)
非常に恥ずかしいけれど、でもやっぱり好きな人からとびきり愛されているって幸せだ。
「まぁ、俺は俺なんで。その、気負わずに一緒にいてくださいね」
「いや、それは……」
「あ。ちなみにデザイン賞、俺から授与しますので」
その言葉に私はハッとする。
「じゃあ、もしかして受賞知ってたの?」
「はい。でも新名さんの実力ですからね。会議では満場一致だったので」
「あり、がとう……ございます」
にこりと微笑む彼が、実は御曹司であり今日から本部長だという事実はあまりにも衝撃的で変な敬語になってしまった。
「ぷっ、新名さんしっかりしてくださいね」
そして彼は辺りを見渡してから、まるで資料を確認しているかのように装いながら、私に顔を近づける。
「来週、父親帰国するんで紹介させてください。勿論、真剣交際の恋人として」
「へ?」
「じゃあ、この数値の修正と資料差し替えお願いします」
「わ、かりました」
まだ唖然としているわたしを見ながら、彼が意地悪く唇を引き上げる。
(まだうまく飲み込めないけど)
(私の恋人は……御曹司?!)
(なにこれ……よくわかんないけど、これってなんとなく……不適切な関係のはじまり?)
私はうーんと頭を傾ける。
「どうしました?」
「なんか……上司と部下? これってなんとなく不適切ではないかと」
「ふ。真面目ですか。でも不適切ではあるかもですね。俺からの光莉さんへの言動は」
「どう言うこと?」
「ちゃんと受け取ってくださいね」
そして彼が私の耳元でささやく。
「──クズからの不適切な溺愛」
「……っ」
恩志くんが悪戯っ子のような顔で笑う。
(で、溺愛って……)
(そんなこと自分で言う?!)
非常に恥ずかしいけれど、でもやっぱり好きな人からとびきり愛されているって幸せだ。