クズなキミからの不適切な溺愛

「はぁ。俺ってやつは……情けねぇ」

ただでさえゼロに近い恋愛偏差値をわずかに上げたと思っても、またすぐ降って湧いてくる邪念と煩悩のせいで、俺の偏差値はいつまでたっても横ばいだ。

「恩志くん?」

はっと声の方に視線を向ければ、すでにジャケットと鞄を定位置に仕舞ってくれた光莉さんが怪訝な顔をしている。

「どうかした?」

「あ、ちょっと反省してました」 

「なんの?」

「えぇっと、まぁいろいろです」

俺はそう言ってごまかすと、テーブルに並べられたごちそうに目を輝かせた。

「うおっ、今日コロッケですか!」

「うん、恩志くんが好きって言ってたから作ってみた」

「いいにおいしてるなとは思ってましたけど。やっば……、めっちゃ嬉しいです」

「さっき揚がったばっかりだから、冷めないうちに食べよ」

「はい、速攻で手洗いうがいしてきます」

俺は彼女のクスクスと笑う声を背に、急いで洗面所に向かった。

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