クズなキミからの不適切な溺愛
ただ一緒にいるだけでこんなにも幸せを感じられる人なんてきっと、世界中探しても光莉さんだけだと断言できる。

そして俺のお嫁さんは光莉さん以外は、考えられないということも。

「いまとんでもなく幸せです」

「な、なに急に」

「光莉さんがいたら、一生幸せなんだろうなって」

「そう……かな。だと……いいんだけど」

「そうですよ」

本当は光莉さんも俺といて幸せかどうか聞いてみたかったけど、少し怖くて聞くのをやめた。

怖いと感じるのは、俺がまだまだ愛情を注ぎ足りないからだろう。

もっと困らせるくらいに毎日愛情を注いで、彼女がもう嫌だと胸やけするくらいに愛し尽くしてから、いつか聞いてみようか、なんて思う。

(ほんと俺らしくないよな)

こんなに恋愛に溺れている自分が、正直いまだに信じられない。
でもそんな自分は思っていたより悪くない。


「ん? またイタズラ考えてるでしょ」

「違いますよ」

「じゃあなに?」

「内緒」

「ふうん。じゃあ、明日のメニューはグリンピースたっぷりのオムライスね」

「え……っ!!」

彼女の反撃に俺は思わず目を見開いた。

俺は自慢じゃないがグリンピースだけは無理だ。見た目がダンゴムシの黄緑色バージョンみたいに見える上に、あのプチッとした触感がどうにもこうにも耐えられない。

「待って。俺、グリンピースだけは無理って言ったじゃないすか」

「そうだっけ? きっと明日には忘れてオムライスにゴロゴロ入ってるかも」

「あー、降参。俺の負けです」

俺がさっさと白旗をあげれば、彼女がクスっと笑った。

(ん?)

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