クズなキミからの不適切な溺愛
(どうなんだろう?)

(ここはストレートに、酔ったら襲ってくださいってことですよね、なんて聞くのは違うよな)

(うーん……)

俺が探るように見つめると、光莉さんがまた顔を紅潮させる。

「あんまりじっと見ないで」

「なんで?」

「あの、ぴったり……半分こにしてるから」

「なるほど……」

光莉さんはA型らしく、グラスにきっちり半分ずつチューハイを注ぎ入れていく。

(あれ、これやっぱ違うくね?)

しかし俺は諦め切れずに、さらに探りを入れる。

「光莉さんが飲みたいとか、珍しいですよね?」

「うん……なんか飲み比べって楽しいよね。試飲会ではちょっとしか飲めないけど、家だとじっくり飲めるしね」

「ああ。俺も……そう、思います」

無邪気な彼女の笑顔に、俺はどう見ても飲み比べ以外の意図はないと悟る。

(俺は一体何を期待してんだよ!)

(恥ずかしがり屋の光莉さんが誘ってくれるとか……妄想がすぎるだろうが)

(このクズ野郎!!)

俺はもはや恒例とも言える、脳内で自分自身を厳しく罰してから、グラスを手に持った。すぐに彼女が俺の手元にグラスを近づけてくる。

「じゃあ乾杯」 

「……乾杯です」

コツンとグラスを合わせると、光莉さんはすぐに喉を鳴らす。

「ん~! “旬ツリーチューハイ”最高」

「ははは……最高、すね」

(ダメだ。これはもう拷問決定案件だ) 

(なら、明日は土曜日)

(こうなったら、とことん呑んでやる!)

俺は一気飲みすると、すぐに次のチューハイのプルタブを開けた。

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