クズなキミからの不適切な溺愛


「……ん……っ」

カーテンから差し込む朝の光を感じて私はゆっくりと瞼を開ける。

(すごい夢見たな)

(欲求不満?)


「って、あ……れ?」

見知らぬ天井を見て、私は慌てて起き上がると息を呑んだ。

「え……っ、嘘……」

同じベッドで上半身裸の状態で眠っているのはキラ王子こと吉良くんに間違いない。

「な……、え? ……どゆこと?」

私は頭を抱える。

(ちょっと待って、これは夢よね?)

(というか、夢じゃなきゃ困る)

(神様! これは夢ですよね!!)


私はぎゅっと目を閉じ直すと、なんとかこの悪夢の中から抜け出すべく、自宅で眠っていると思われる自分自身に呼びかける。


(起きろ、光莉! 起きるのよ)

「お願い……、これ夢でしょ。誰か夢って言って……」


「──違いますけど」

(!!)

秒で横を向けば、吉良くんが寝ぼけ眼でこちらを見ながら意地悪く笑う。

「え……っ」

「おはようございます」

「お、はよう……」


昨晩、柄にもなく飲みすぎたのは良く覚えている。
勿論、和馬が美蘭と浮気していたことも。


「あの吉良、くん? だよね?」

「一晩一緒に過ごしたくせに誰に見えてるんすか?」

「……待って、いや、ちょっと考えさせて」
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