クズなキミからの不適切な溺愛
「じゃあ……三か月、ね」

「やった」

彼が小さくガッツポーズをしながら、子供みたいに無邪気に笑う顔に思わず見惚れてしまう。

(ああ。押しに負けて……ついに言ってしまった)

(こんなの私らしくないのに……)

(私の思考回路、浮気と失恋のショックでおかしくなっちゃったのかな)


でもこの一晩、吉良くんのおかげで心の真ん中の深く抉られた傷の痛みは少し軽くなっている。

「クズの汚名返上、楽しみにしててください」


彼の自信満々なドヤ顔を見て、私はようやくふっと笑った。



この時の──私は知らなかった。


この日を境にクズなキミと一生の恋をするなんて。

そしてクズだと思っていた、キミからの不適切な溺愛に戸惑いながらも溺れることになろうとは。

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