クズなキミからの不適切な溺愛
「あ、これお弁当箱と飲み物買ってきました」

コンビニ袋には自社製品のチューハイが入っていて、紙袋には綺麗に洗ったお弁当箱が入っていた。

「わざわざ、ほんとにありがとう」

「いえいえ。ほんと美味しかったのでこちらこそありがとうございました」

ぺこりと頭を下げる吉良くんに私もぺこりとお辞儀を返すと目と目があって、私たちは照れ隠しするように笑う。


「なんか照れますね」

「だね」

「あ、そうそう、その新作のチューハイですけど度数三パーセントなんで光莉さんも飲めると思います」

「試飲会のとき、おいしかったやつだよね」

私は話題を変えてくれた吉良くんに相槌を打ちながら、グラスに氷をいれてテーブルにおくと煮込んでいた鍋の火を止めた。


「そこ座ってて」


カレー皿を取り出しながらそう言えば、吉良くんは二人がけの小さなダイニングテーブルに腰掛けようとして私に視線を向けた。

「手伝いましょうか?」

「ううん、よそうだけだから」

「じゃあ俺、ご飯よそいますよ」

そう言って彼はすぐに狭い台所の隣に並ぶ。

(わ。やっぱ背高いな)

私は百六十センチほどの標準身長だが、吉良くんは百八十センチを優に超えている。

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