クズなキミからの不適切な溺愛
最近互いの仕事の忙しさもあるが、なかなか会えていないことに寂しさを感じていた私は恋人を食事に誘ったのだ。
「犬井さんですか?」
「ちょっと、名前出さないでよ」
私はまだ誰もいない事務所を見渡しながら、吉良くんを睨んだ。
犬井和馬は私の同期であり、彼と交際して二年目になる。
品質管理部に所属する彼との交際は社内では内緒にしている為、知っている人はほぼいない。
一年ほど前だったか、吉良くんが私と和馬が二人でレストランで食事しているのを見かけたらしく、彼にだけ交際がバレてしまったのだ。
「怒るってことは上手くいってるってことですか? それとも上手くいってないとか?」
「き、吉良くんに関係ないじゃない。ちなみに上手くいってます」
語尾を強めて言えば、吉良くんが肩をすくめてみせる。
「……何よ?」
「残念だなって」
(今、なんて言った?)
そう言いながら彼は艶やかな黒髪を掻き上げながら口元を引き上げる。
「だって俺の方が絶対、犬井さんより大事にできますよ?」
彼の軽口には慣れているが、私は一瞬、怪訝な顔になる。
「犬井さんですか?」
「ちょっと、名前出さないでよ」
私はまだ誰もいない事務所を見渡しながら、吉良くんを睨んだ。
犬井和馬は私の同期であり、彼と交際して二年目になる。
品質管理部に所属する彼との交際は社内では内緒にしている為、知っている人はほぼいない。
一年ほど前だったか、吉良くんが私と和馬が二人でレストランで食事しているのを見かけたらしく、彼にだけ交際がバレてしまったのだ。
「怒るってことは上手くいってるってことですか? それとも上手くいってないとか?」
「き、吉良くんに関係ないじゃない。ちなみに上手くいってます」
語尾を強めて言えば、吉良くんが肩をすくめてみせる。
「……何よ?」
「残念だなって」
(今、なんて言った?)
そう言いながら彼は艶やかな黒髪を掻き上げながら口元を引き上げる。
「だって俺の方が絶対、犬井さんより大事にできますよ?」
彼の軽口には慣れているが、私は一瞬、怪訝な顔になる。