クズなキミからの不適切な溺愛
(あれ、電話?)

見ればソファーの下に転がっている吉良くんのスマホに着信がきている。

私が思わず拾い上げれば画面には『父親と言われてるヤツ』という名前が浮かび上がっている。


(吉良くん、のお父さん?)


そう言えば私は彼の家族について何も知らない。

一人っ子だと言うのは知っているがそのほかのことは聞いたことがないからわからない。


(あんまりうまく言ってないのかな……って余計なお世話だよね)

気にならないと言えば嘘になるが、かと言って訊ねるのもなんだか違うと思った。


私は鳴り止んだスマホをテーブルに置くと、朝作ったお味噌汁を温め直す。

そしてシャワーを浴びて出てきた彼と朝食を取った。
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