クズなキミからの不適切な溺愛
「そうなの! でもCM撮影、私は勿論見学できないから、ちょっと残念。国民的王子様見たかったなぁ」

「へぇ。光莉さんも意外とミーハーなんすね。てか好青年がタイプってことですか?」

「まぁ……素敵だなって」

「ふうん」

何か悪いことでも言っただろうか。吉良くんはさっきまでご機嫌でラーメンを食べていたが今はちょっとだけ口を尖らせている。

「どしたの? ちょっと不機嫌、なった?」

「別に。ちょっとマカが羨ましいなって思っただけです」

「えーと、もしかして……そのヤキモチ妬いてくれたの?」

「光莉さん絡みなら何でも妬きますよ」

当たり前のようにそう言って、まっすぐに愛情表現をしてくれる彼に私はふっと笑った。

「吉良くんって、なんか思ってたより可愛いね」

「あのー、可愛いって男は微妙なんすけど……」

「さっき助けてくれた時は、すごくカッコよかったよ」

「それは……嬉しいです」

今度は照れて髪を掻く彼を見ながら、私は口元を緩める。

「なんかすいません。結局かっこ悪」

「そんなことないよ」

「いや、以後気をつけます」

私はやっぱり可愛らしい彼にクスクスと笑った。

吉良くんはスープを綺麗に飲み干すと、ご馳走さまのポーズをする。

「あ、ごめん。私も急ぐね」

「光莉さんはゆっくり食べてください。食べてる姿見るのも飽きないんで」

ふいに向けられた色気のある視線に、私はナルトを喉に詰まらせそうになる。

「もう、いまのワザとでしょ」

「ですね、俺ばっか振り回されてるんで仕返しです」

(私が振り回してる?)
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