クズなキミからの不適切な溺愛
LINEでもいいことなのに、こうやって幼稚なことをして光莉さんを困らせては、俺の彼女なんだと実感しているなんて、自分でもダサすぎて呆れてしまうがやめられない。

(オムライス楽しみだな)

俺はふっと笑って事務所をあとにしながら、ふと高梨に視線を向けた。

相変わらず彼女から光莉さんへのカフェオレの差し入れは変わらずだが、特におかしな様子はなさそうだ。


そして俺が事務所のドアノブに手をかけ、もう一度高梨を見た時だった。

(ん?)

高梨がふいに自分のスマホを取り出すと画面をみて、クスッと笑うのが見えた。

高梨も席を立ち上がるとこちらに向かってくる。

(なんだ?)

何かはわからないが嫌な予感がした俺は事務所を出ると、エレベーター近くの非常階段に身を潜めた。


うちの会社のエレベーターは四台あるのだが、今日はエレベーターの点検で稼働してるのは二台のみ。

すぐに高梨がやってくると二台のうちのひとつのエレベーターに乗り込む。

エレベーターは下降していくと二階を通過した。

(え? 一階?)

一階にはエントランスと従業員出入り口くらいしかない。

俺が階段で急いで一階に降りると、ちょうどエレベーターをおりた高梨がエントランスから堂々と外へ向かうのが見えた。


(どこいくんだ?)
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