クズなキミからの不適切な溺愛
※
吉良くんが連れてきてくれたバー『Cinderella』は小さな看板が扉にかかっているだけで、外観だけだとバーとは気づく人はいないだろう。
彼曰く、元は芸能人御用達の会員制バーだったらしく、今でも一見さんお断りらしい。
(おしゃれな佇まいだな)
彼が扉を開けて中に入ればすぐにバーテンダーの男性と目があった。男性は軽くお辞儀をしながらシェイカーを振っている。
「光莉さん、こっち」
吉良くんは迷わずカウンターに向かうと、一番奥の席を指差す。
「ここ座って」
「ありがとう」
店内はジャズが静かに流れていて、カウンターには私たち以外誰もいない。
ただ奥に見える複数の個室にはお客さんがいるようで、アルバイトと思しき若い男の子が出たり入ったりしながらドリンクを運んでいる。
「いらっしゃいませ」
バーテンダーの男性がこちらにやってくると和かな笑みを浮かべた。見た目は金髪で強面だが、笑うと人柄の良さがわかる。
「どーも」
吉良くんはバーテンダーの男性に親しげに挨拶をする。そして私に視線を向けた。
「あ、コイツが亮輔で俺の友達なんです」
「初めまして。神楽亮輔と言います。恩志とは高校からの付き合いです」
吉良くんが知り合いだと話していたのは、なんとなくこの人かなと思っていた私はすぐに挨拶を返す。
吉良くんが連れてきてくれたバー『Cinderella』は小さな看板が扉にかかっているだけで、外観だけだとバーとは気づく人はいないだろう。
彼曰く、元は芸能人御用達の会員制バーだったらしく、今でも一見さんお断りらしい。
(おしゃれな佇まいだな)
彼が扉を開けて中に入ればすぐにバーテンダーの男性と目があった。男性は軽くお辞儀をしながらシェイカーを振っている。
「光莉さん、こっち」
吉良くんは迷わずカウンターに向かうと、一番奥の席を指差す。
「ここ座って」
「ありがとう」
店内はジャズが静かに流れていて、カウンターには私たち以外誰もいない。
ただ奥に見える複数の個室にはお客さんがいるようで、アルバイトと思しき若い男の子が出たり入ったりしながらドリンクを運んでいる。
「いらっしゃいませ」
バーテンダーの男性がこちらにやってくると和かな笑みを浮かべた。見た目は金髪で強面だが、笑うと人柄の良さがわかる。
「どーも」
吉良くんはバーテンダーの男性に親しげに挨拶をする。そして私に視線を向けた。
「あ、コイツが亮輔で俺の友達なんです」
「初めまして。神楽亮輔と言います。恩志とは高校からの付き合いです」
吉良くんが知り合いだと話していたのは、なんとなくこの人かなと思っていた私はすぐに挨拶を返す。