クズなキミからの不適切な溺愛
「初めまして。吉良くんと同じ職場の新名光莉です」

「新名、《《光莉》》さんですか。素敵なお名前ですね」

「えっと、ありがとうございます」

「亮輔、余計な詮索禁止だかんな」

その言葉に神楽さんがククッと笑う。

(?) 

「恩志、ネグローニでいい?」

「ネグローニ? ジンだっけ」

「そうだよ。ちなみにカクテル言葉は『初恋』」

ウインクしてみせる神楽さんに向かって吉良くんが肘をついたまま、なんだか恥ずかしそうにしている。

「お前、覚えとけよ」

「恩志の応援してるだけじゃん」

「それならそっとしとけ」

「可愛いね。恋愛童……」

「馬鹿、やめろ!」

キョトンとする私を横目に二人は仲良さそうに戯れている。

「えっと光莉さん、すみません。何にしますか?」

「吉良くんのおすすめある?」

「んー、俺は強いけど、光莉さんはあんま強くない方がいいと思うんで、ファジーネーブルとかどうですか?」

「確かに……じゃあそれで」

一度お酒に失敗している私なのだから、お酒は好きでも気をつけたに越したことはない。

「亮輔、俺ら腹へってるからサンドイッチとポテトもいい?」

「承知致しました」

神楽さんは口元に笑みを浮かべ一礼すると、すぐにドリンクを作り始める。
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