That's not such a big deal, is it?



 なんやかんやであと十分くらいで完成するところまできた。

 懸念点だった気まずさについては、思いの外会話が弾んだので心配する必要はなかったみたいだ。


 「おーい!調子どうだーい?」


 そんな声が厨房の入口辺りから聞こえて、振り返ってみると如月と鈴縫と野村が様子を見に来ていた。


 「あ…野村たちじゃん。春風さん、あとどのくらいで完成しそう?」


 「十分もあれば」


 「じゃあみんなのこと呼んでこようか?みんなどこか行っちゃったし」


 そう提案したのは野村だった。


 「ならお願いしようかな。ごめんね、ありがとう」


 「気にすることじゃないよ、酔!俺は、春風ちゃんの手伝いをしたかったけど何も役に立てなかった酔の気持ちもわかってるからね。俺のほうがいい仕事してやろーっと」


 「…なんでわかるの」


 「ねぇ、そんなのどうでもいいからさ。早く呼びに行こうよ。折角の出来たてなのに冷めちゃったらやだよ」


 そう二人に促したのは鈴縫だ。

 それなりに伸びた髪をサイドテールと三つ編みにしている彼女は野村と同様に頭が切れる人間だ。

 彼女もまた、人狼ゲームで活躍するにちがいない。

 いや、活躍するような状況にはなってほしくないが。


 「そうだね。早いとこ行こう。全員集めきるのにかなりの時間使うだろうし」


 如月は冷静に言った。

 よく人を導くリーダー側に立つことが多い彼女だが、どこかしら緩いところがある。

 でも夕食には推理タイムもあるだろうからこうやって話し合いを進行させていく役は必要だな。

 ずっと言い合いとか水掛け論をするわけにはいかないし。


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