That's not such a big deal, is it?
◇ 一日目 表面張力
「………ん」
微かな日差しと辺りに響く音が春風の意識を浮上させた。
けれど、微睡み状態にあった春風は自身が寝ていた布団を、まだ目を覚まさない男子たちを見て、
「移動教室…、もう終わったんじゃなかったけ……」
と数ヶ月前に終わった長野県への移動教室で見た光景を感じ、そんな寝ぼけたことを呟く。
しかし、だんだんと春風の思考がはっきりしてきたため…
「んだよ、夢じゃねえじゃん…」
どこかで願っていたかった。
昨日までのこと、全部夢だったら。
朝起きたら日常に変えられるのではないか……と。
けれど、すべてが現実でいつか春風もみんなもなくなってしまうのか。
「おはよーう。…なんかうるさくねえ?」
ぽつぽつと春風の他にも起きてきた男子、そのうちの一人である華麗州が呟く。
「目覚ましみたいな音するけど…あっ、放送か!」
「まだ寝緒夢が寝てるから鳴ってんじゃね?起こすか」
数人によって起こされた寝緒夢は寝ぼけながらも目を覚ました。
「……おーい、朝会行かないの?」
「参加しないと自由行動できなくなっちゃうよーん!!」
それから数分後、眠気でぼんやりとしていたが女子部屋にいた如月や野村に声をかけられ急いで準備して部屋を出る。
途中で女子部屋から、
「やべえ、もう時間とか!?もっと早く起こしてくれても良かったのにー!」
そう林堂の焦る声が聞こえてきたので、あいつらしいなと心の中で笑っておいた。