家族になった来栖くんと。
「……寧々ちゃんごめん…、体育ムリそう…」
「えっ!?ごめんごめんつぐみ!もう考えないようにしよっ?新しい彼氏がまたできればソッコー忘れるよそんなの!」
当分は考えてすらないかな…と、苦笑いと一緒に返した。
結婚式はテーブルも別々らしいから、なるべく見ないようにしよう。
視界に入れないようにしよう。
妹としてお兄ちゃんと涼(りょう)さんの結婚を笑顔で祝えばいいんだ。
「それでは新婦の入場です」
清潔感漂う、お日さまの光に照らされた神秘的なチャペル。
結婚式は予想以上にすぐやってきた。
神父の前で待っていた兄の元へ、ウェディングドレス姿のお嫁さんがゆっくり向かってくる。
今日の私は心のなかで拍手をしながら、ビデオカメラを当てる重役だ。
「ちょっとお父さん、あの子緊張してるのかしら?」
「あんな緋彩を見るのは珍しいな。さすがに今日はおかしいことじゃないさ」