家族になった来栖くんと。
中学生のとき、おなじクラスだった。
接点はたったのそれだけ。
1軍でも2軍でもなく、地味なグループに身を置いていた私がお付き合いできたことがもう、奇跡のようなものだった。
ありえなかった。
ありえないとは、当時も思っていた。
でも彼に惹かれていた私は“好き”が勝って、疑問よりも“うれしい”が先走ってしまったんだ。
「最初から私のことなんて好きじゃなかったの。きっと罰ゲームみたいなものだったんだよね……桃弥(とうや)くんにとっては」
「……なんかさ。顔すら知らないし誰おま案件でしかないけど、私すっごい腹立ってきた。そいつに」
来栖 桃弥(くるす とうや)くん。
今は他校に通う男の子。
3ヶ月間だけお付き合いをしてくれた、私の唯一の初恋相手でもある。