家族になった来栖くんと。
渚ちゃんとのこと、本当は聞きたかった。
あの日、あのファミレスに2人でいた理由。
中学生の頃、私たちが別れたあとの噂。
その真相を聞く勇気が、やっぱり私には無いんだ。
「来栖くんは強いな…」
自分のせいだって言い切れちゃうところが、強い。
私は人のせいにしていないとやってられないよ。
弱いから、逃げてばかり。
弱いから、あなたと向き合うことができなかった。
弱かったから、本当を知ることが怖かった。
「話…聞いてくれてありがとう。明日からもお互い頑張ろうね」
「…話くらいならいつでも聞くから。俺にはそれくらいしかできないし」
その意味を深く追求しようとすると、きっと来栖くんは逃げてしまう。
今になってあの頃に似た優しさを与えてくれる来栖くんが居なくなってから、変な気持ちのまま私もゆっくり電気を消した。