家族になった来栖くんと。




「なぎさ…ちゃん」



まるで私を待っていたかのように、帰り道に彼女は現れた。

もう少しで駅というところで道を阻んできては、思い出したくない過去までをも蘇らせてくる。



「急に驚かせちゃったよね。前…ファミレスにいたでしょ?つぐみちゃん」


「……うん」



中学の卒業前から、この子とは話すことさえしなくなった。

どこの高校を受けたかも知らされず、友達を一瞬で失った出来事。


高校に入って、新しい友達と出会って、もう彼女とは会わないと安心していたのに。


どうしてわざわざ来るの……。

誰かを連想させる、西高の制服をまとって。



「私ね、西高に通ってるの」


「そう、なんだ…」


「どうしても来栖くんと同じ高校に行きたかったから」



それを言いにわざわざご丁寧にやって来たんだと、ここで理解した。

私と友達だったときには見せなかった今の顔が、きっとこの子の本来の顔なんだろう。


こんなにもハキハキして堂々として、自信たっぷりに喋る女の子を私は知らない。



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