家族になった来栖くんと。




「あの……ほんと、お金なんか持ってなくて私…」


「…うん?」


「カツアゲですか…?新種のカツアゲ…ですか?」


「うん、まず新種のカツアゲについて純粋に俺が説明を求めたい」



パニックを起こした前回は、悔しいことに記憶が飛ぶことはなかった。

だって思わないじゃないか、そんなの。


ほんの少し呼び出された渡り廊下で告白されるなんて。



「俺がつぐみちゃんを好きって言ったの、嘘だと思ってる?だとしたら心外だよ、傷つくわ〜…」


「いやあのっ、嘘っていうか、信じられなくて…!そっちっ、そっちなので傷つかないで……ください…」


「………ふっ」


「わ…っ!」



ぐいっと腕が引っぱられて、ずんずん進んでいく須和くん。

この遊歩道は、すこし先に秘密基地のような東屋がある。


やっぱりそこを目指していたみたい。



< 145 / 337 >

この作品をシェア

pagetop