家族になった来栖くんと。
ちがう、消してきたんだ。
唇に触れた、初めての柔らかさが。
「んぅ…っ、!」
こんなこと、いけないよ。
ダメだよ、こんなこと。
来栖くん、なにするの。
とっくに別れた元カノに、なにをしているの。
じわっと目尻に浮かぶ涙ごと急接近する彼を見つめれば、ぐっと寄った眉間が熱と何かを含んでいた。
そうだ。
この人って、必ず包み込むように触れてくるんだ。
けれどあの頃にはなかった激しさを持って、私のあたまを支えてくる。
「っは、」
強引に奪われた唇の隙間から彼の吐息があふれた瞬間、今度はまた引き剥がされた。
まばたきを忘れるほど、それは一瞬の出来事。
ドガッッ────!!!
「すわくっ、っ、来栖くん……!!」