家族になった来栖くんと。
なんとなく甘えたくなって、お母さんにぎゅっと抱きついた。
母は娘の生態をよく理解している。
こういうときしか甘えられない、ドジっ子属性の娘の生態を。
「高校生なんてね、悩んでナンボよ」
「……うん」
理由を聞かない。
それでいて、受け入れてくれる。
母親ってやつは偉大だ。
「つぐみは分かりやすくて助かるわ。反対に緋彩は言わない代わりに八つ当たり。普段食べないような甘い物、たっくさん買い溜めたりしてね」
あったあった。
これだけは涼さんに言えないけれど、お兄ちゃんが初めての彼女さんとお別れしてしまった高3事件。
冷蔵庫に入っていた食材を外に取り出しては買ってきたシュークリームとかプリンとかを入れたりして、お母さんカンカンにお兄ちゃんを怒ったんだよね。