家族になった来栖くんと。




なんとなく甘えたくなって、お母さんにぎゅっと抱きついた。

母は娘の生態をよく理解している。

こういうときしか甘えられない、ドジっ子属性の娘の生態を。



「高校生なんてね、悩んでナンボよ」


「……うん」



理由を聞かない。
それでいて、受け入れてくれる。

母親ってやつは偉大だ。



「つぐみは分かりやすくて助かるわ。反対に緋彩は言わない代わりに八つ当たり。普段食べないような甘い物、たっくさん買い溜めたりしてね」



あったあった。

これだけは涼さんに言えないけれど、お兄ちゃんが初めての彼女さんとお別れしてしまった高3事件。


冷蔵庫に入っていた食材を外に取り出しては買ってきたシュークリームとかプリンとかを入れたりして、お母さんカンカンにお兄ちゃんを怒ったんだよね。



< 158 / 337 >

この作品をシェア

pagetop