家族になった来栖くんと。




「でも涼さん。本当にいいの?うちに入ってもらっちゃって。新婚なんだから、ふたりの時間を過ごしたいでしょうに」


「ふたりの時間は同棲で味わいましたから。それに私…ずっと憧れていたんです。お嫁さんになったら旦那様のお家に入りたいって。
うちの両親も快く了承していますから、そこは心配しないでください」


「やだもう…!今の時代にこっんなに良い子がいるなんて…!!」



今日から家族が増えた。

元々部屋の余った家ではあるが、どうにもお兄ちゃんはいずれ二世帯住宅にリフォームする予定を立てているらしい。


一昨年お父さんが腰を痛めて入院してから、兄は家族を気にかけてくれるようになった。



「よろしくね、つぐみちゃん」


「よっ、よろしくお願いします…!」


「ずっと妹が欲しかったの。桃弥は無愛想だし、やっぱり女の子って可愛い~」



う……。

お姉さんの口からその名前が出ると、いっきに生々しさを感じちゃう。



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