家族になった来栖くんと。




仲良くしよう。
それはたぶん、間違ってる。

こんな地獄のような空気感で言うセリフじゃないと思う……。



「まあ…喧嘩両成敗ってことで」


「…うん。ありがとう。……じゃあ、つぐみちゃんとふたりで話したいから」



つまり、もう戻っていいよと。
呼んでおいて追い出すつもりだ、須和くんは。

来栖くんはというと、なにを考えているのか読めない無表情を私に向けてくる。


そして一歩一歩と、なぜか私の前。



「ひゃ…」



おでこ、頬っぺた、最後は首筋。

順番にひんやりした手が触れてきて、私は思わず声がうわずった。



「…熱、もう下がったの」


「あっ、う、うん…」


「…病院は?」


「な、なんとか市販薬で下がったから…、お母さんも行かなくていいんじゃないかって」


「一応見てもらったほうがいいんじゃない」


「いや、もう身体もだるくないし……うん、大丈夫だと思う」



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