家族になった来栖くんと。
優しすぎる笑い声は、私を膝に乗せた背後から聞こえてくる。
東屋に入ってすぐ、北斗くんが取った行動はそんなものだった。
緊張よりもまずは安心を与えてくれるのが彼なのだと。
「意外でしょ?」
「うん。もっとキラキラした男の子だと思ってた…」
「ぜーんぜん。いつも先生に話しかけてるような、わりとオタクだったよ。垢抜けたのは中2くらいじゃない?」
「ふふっ。そうだったんだ」
こっちのほうが恥ずかしいなんて、そんな常識が通じたならそれはもう須和 北斗じゃない。
じゃあ向き合う?なんて、もっと恥ずかしいことを提案されそうだ。
「つぐみは?どんな子だった?」
「私は…今とさほど変わらず…」
「ふはっ。…つまりこれから垢抜けるってことだ」
髪の毛をそっとすくい退かされると、耳に触れた熱い吐息。
肩がピクリと跳ねてしまえばもう、彼のペースに飲み込まれてしまった証拠。