家族になった来栖くんと。




「ねえねえ、どんな子なの?」


「そ、それは…」


「どっちから告白したの!?」


「そ、それはですね……」


「あっ、やだ私ったら!ちょっと踏み込みすぎちゃった。ごめんね、うるさいお義姉ちゃんになっちゃったね」


「いえ…!決してそんなことは!」



自分だけの宝物にしたいものよね〜と、涼さんは満足そうに口直しの麦茶をひとくち。

すると何かを思い出したように、彼女はふふっと笑った。



「じつは桃弥もね、中学3年生のときかな?たぶん彼女さんが居たんじゃないかなって思うの」



私の動き、ピタリと停止。



「あの子、ぜったい買わないような本を買ってたりして」


「…本…ですか…?」


「そう。花の図鑑?だったかな。たまたまお部屋のお掃除してたら、見つけちゃったの。勝手に見るなってすっごい怒られたわ」



花の図鑑……。

たまたまだと、思いたい。
偶然だと、言い張りたい。


私の彼氏は、私が好きなひとは、植物や花に詳しくて、私が聞くよりも前に答えてくれちゃう人。



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