家族になった来栖くんと。




「小さいお祭りも素敵じゃない」


「…浴衣を着ていくなら、尚さら近いほうがいいだろ」


「そう?せっかく浴衣を着ていくんだもの、特別感があったほうが絶対楽しいよね。つぐみちゃん」


「そっ、そーですよね!」



素晴らしき義姉のフォロー。


「よく分からん」と、最後までお兄ちゃんは首を傾げていたが。


もう17歳。
もう高校2年生。

家族といえどプライバシーはあるのだよ、お兄ちゃん。



「つぐ。わかってると思うけど門限は21時だからな」


「えっ…!?無理だよ…!隣町だし、一応はお祭りだから帰り道も混んでると思うし…」


「なら、21時15分」


「変わらないよ!」


「21時20分」



ダメだ…、完全にお兄ちゃんループにハマっちゃってる。

私がどんなに反論したところで法的見解と兄が得意とする誰にも負けない論理的思考が炸裂するだけ。


涼さんはお兄ちゃんのどこを好きになったんだろう…って、こういうときこそ思ってしまう。


結果、せめて引き伸ばした21時半で了承は取れた。



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